口臭の原因は虫歯にある?改善・予防する方法とは?

「口臭を改善したい、消したい」と思ったら、まずはその原因を究明することが先決です。実際、口臭が発生する理由はさまざまあり、口臭の種類は一般的に大きく4つのカテゴリーに分けられます。

ただし、これらの口臭の中で、慢性的な口臭を発生させるもののうち9割は「病的口臭」に原因があると言われています。中でも、虫歯や歯周病など、口腔内のトラブルがもとで口臭を引き起こしてしまう病的口臭が非常に多いのです。

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そこで、このページでは「なぜ虫歯に罹患すると口臭が発生しやすくなってしまうのか?」、また、「軽度の虫歯による口臭を改善・消臭するための対策」および、「虫歯の治療によって口臭が改善する理由」などについてご説明していきたいと思います。

なぜ虫歯に罹患すると口臭が発生しやすくなってしまうのか?

そもそも虫歯のメカニズムとは、まず歯の表面に付着した細菌の塊であるプラークが、私たちが食事として食べた物のカスなどをもとに栄養を取り込み、「酸」を放出。そして、この放出された酸が、歯の表面を覆う「エナメル質」の内部に浸透して歯を脱灰(溶かす)します。すると、本来は人の身体の中で最も硬い組織とされるエナメル質が、まるで豆腐のように軟化されてしまうことによって起こる仕組みになっており、この軟化した部分が「虫歯」と呼ばれているのです。

また、この状態を放置すると、虫歯にさらなる虫歯菌が侵入することになり、歯の内部にまで虫歯が拡大していくという負の連鎖が続いていくのです。

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なお、「虫歯によって口臭が引き起こされる理由」には、以下5つのことが挙げられます。

  1. 虫歯による歯の穴に、食べカスが詰まって発酵した場合
  2. 虫歯を放置することにより、歯の神経が腐敗した場合
  3. 虫歯によって歯根が化膿した場合
  4. 虫歯の治療後のケアが不適切な場合
  5. 親知らずの虫歯が原因で発生する場合

1 虫歯による歯の穴に、食べカスが詰まって発酵した場合

虫歯によって歯に穴が開くと、自然とその穴に食べ物のカスや、古くなって剥がれ落ちた口腔内の粘膜などが詰まりやすくなってしまいます。そして、それらの食べカスやヨゴレが歯磨きによって充分に除去されずに放置されたままだと、もともと口腔内に生息している細菌がそれらをエサに繁殖。その際に放出する嫌なニオイのガスが、口臭のもととなってしまうのです。また、虫歯が進行してこの虫歯の穴が大きくなってしまうと、食べ物のカスなどがさらに詰まりやすくなるため、要注意です。

この他、これらの歯に詰まった食べカスやヨゴレそのものが腐敗することにより、その腐敗臭が口臭となる場合もあります。

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2 虫歯を放置することにより、歯の神経が腐敗した場合

虫歯が進行して歯の内部にまで至るようになると、歯の表面を覆うエナメル質やその下の象牙質だけでなく、さらに歯の内部にあるタンパク質からなる神経までを侵し、腐敗させます。この際、発生する強烈なニオイが口臭となってしまうのです。

歯の神経が腐敗して死んでしまうと、歯そのものへの痛みを感じることができなくなります。つまり、虫歯が進行しているにもかかわらず、痛みによってそれに気づく可能性がなくなってしまうのです。

虫歯は放置すると、なんらか別の病気を併発するリスクもあります。口臭を一つのサインとして捉え、早めに歯科医院を受診することをオススメします。

3 虫歯によって歯根が化膿した場合

上記2のように、虫歯を放置することによってその進行が神経にまで達してしまうと、神経から細菌が侵入して増殖。その部分が化膿して膿が発生し、膿による悪臭が原因で口臭となる場合があります。このニオイを取り除くには、できるだけ早めに歯科医院での治療を受けることが大切です。また、早期治療を行わないと、抜歯をしなくてはならない可能性も出てきてしまいますので、先送りにせず、1日も早く対処しましょう。

4 虫歯の治療後のケアが不適切な場合

虫歯を治療した後であっても、いくつかの理由で口臭が発生する場合があります。

例えば、差し歯を差した歯とその土台となっている歯のあいだのスキ間や、銀をかぶせた歯とかぶせた銀とのスキ間には食べカスやヨゴレが詰まりやすく、それらが腐敗することで口臭が発生する場合があります。

また、神経を取り除いて虫歯の治療をした歯の場合、新たなる虫歯が発生しても痛みを感じることができません。このため気がつかないうちに虫歯の進行がしやすいと同時に、口臭も発生しやすくなるのです。

5 親知らずの虫歯が原因で発生する場合

親知らずはもともと、歯列の中で上下ともに口腔内の一番奥に位置するうえ、斜めや真横に生えてくることの多い歯です。このため食べカスやヨゴレがたまりやすく、虫歯になりやすいため、口臭を引き起こす可能性が高い歯であると言えるのです。

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軽度の虫歯による口臭を改善・消臭するための対策

虫歯が原因で発生する口臭を改善・消臭するための最も効果的な対策は、当然ながら歯科医院で虫歯の治療を行うことです。ただし、仕事などで忙しく「なかなか歯科医院を受診する時間が取れない」などという方のために、ここでは軽度の口臭であれば消臭することが可能な「5つの方法」をご紹介します。

実際、これらの方法は歯科医院での虫歯治療ほど根本的な対策にはならないものの、一時的にであれば、ある程度の口臭なら改善することが期待できるものです。とはいえ、この方法を継続して口臭対策を行うのではなく、できるだけ早めに歯科医による受診・相談を行うようにしましょう。

1 重曹でのうがいを行う

500mlの水(水道水もしくはミネラルウォーター)に対し、3g(小さじ1杯分)の重曹を加え、混ぜたものでうがいを行ってください。詳しいうがい方法や効能などに関しては、以下のページをご参照ください。

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2 シュガーレスガムを噛む

ガムを噛むことによって唾液の分泌を促すことができます。唾液の分泌量が増えると、口腔内に生息する細菌を浄化することができるほか、口腔内が乾燥することを防ぐことができます。口腔内の乾燥を防ぐことは、乾燥した状況を好んで繁殖する細菌の活性化を抑制することになるため、それら細菌が繁殖時に放出するガスによって発生する口臭を抑制することにもつながるのです。

3 クエン酸を多く含む食べ物や飲み物を摂取する

レモンや梅干しを始め、クエン酸を多く含む食べ物や飲み物を摂取することにより、唾液の分泌量がアップします。その唾液の自浄作用により、口臭の発生原因を作る口腔内の細菌類を洗い流すことができるのです。

ただし、クエン酸は酸性なため、歯のエナメル質を溶かすというデメリットがあります。過度な摂取は避けるように注意しましょう。

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4 マウスウォッシュや歯間ブラシなどを活用する

歯ブラシだけでは取りきれない食べカスやヨゴレを歯間ブラシやデンタルフロスで取り除くことは、口腔内に生息する細菌を削減することになるため、口臭の改善・消臭につながります。

また、マウスウォッシュには殺菌成分が含まれているため、歯ブラシ・歯間ブラシ・デンタルフロスなどの口臭ケアグッズとは違った角度から、口腔内に生息する細菌類を抑制することができ、口臭の改善・消臭に働きます。

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5 こまめな水分補給を心がける

水分を補給することは、最も手っ取り早く口腔内の乾燥を防ぐ方法です。先にも記載したとおり、口腔内が潤えば細菌類の繁殖を抑制することができるため、口臭予防につながります。

また、シュガーレスガムほどの即効性は期待できないものの、水分補給をすることは唾液の分泌を促すことになり、唾液による細菌の浄化効果が見込めます。このため、いずれにせよ水分補給をすることは、効果的な口臭改善であると言えるのです。

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虫歯の治療によって口臭が改善する理由

「歯がしみる」ような感じがしたり、「歯が痛い」など、あきらかに虫歯に罹患していると気づいているにも関わらず、「歯科治療の音や匂いが嫌いだから」などの理由や忙しさにかまけて、なかなか歯科医院を受診しない方がいらっしゃいます。

そうは言っても、虫歯による口臭を改善・消臭するために最も効果的な方法は、やはり、できるだけ早急に歯科医院で虫歯の治療を受けることに他ならないのです。

そこで、ここでは「なぜ虫歯の治療を行うことで口臭が改善・消臭できるのか」「なぜ、虫歯による口臭を改善・消臭するには、歯科医院での治療が大切なのか」の理由についてご説明します。

1 虫歯菌を削減させることによる効果

歯科医院では虫歯に対して、「マウスピースを作って虫歯にミネラルを補給する」や、「虫歯菌を削減するための錠剤を処方する」のほか、「歯にフッ素を塗布する」などといった治療を行う場合があります。それらの治療を施すことで口臭の原因となる細菌が削減され、虫歯の治療と同時に口臭の改善・消臭につながるのです。

また、虫歯によって溶けてしまった部分が治療によって再石灰化されれば、以前にも増して硬質な、虫歯に罹患しづらいエナメル質の歯になるというメリットも考えられます。

2 ある程度進行した虫歯は、治療しない限り完治しない

もともと人間には、唾液が持つ働きによって歯の溶けた部分を再生する「再石灰化」というメカニズムがあります。ですから、歯垢がたまらないように丁寧に歯磨きを行いさえすれば、この生まれ持ったメカニズムによって、初期の虫歯を自然治癒させることができるのです。

ただし、虫歯はある程度進行してしまうと、自然治癒することは不可能です。また、虫歯が進行すれば先に記載したとおり、さまざまな形で虫歯による口臭が発生してしまうため、歯科医院での治療は欠かせないものなのです。

現在の虫歯治療においては、初期段階の虫歯の場合には可能なかぎり歯を削らずに治療する方法が用いられています。この点からも、虫歯は放置せず、できるだけ早い段階で治療を受けることが、口臭だけでなく歯の健康および、ひいては身体全体の健康に必要不可欠なものと言えるのではないでしょうか。

最後に

虫歯によって口臭が発生する原因には、いくつもの理由と段階があることをご理解いただけたでしょうか?

いずれの場合にせよ、できるだけ早いうちに、歯科医院を受診してきちんとした虫歯治療を受けることが、早急な口臭対策ならびに、虫歯そのものの治癒につながります。

虫歯は放置していると口臭だけでなく、身体の健康も害しかねない病気です。口臭を一つのサインとして捉え、可能なかぎり早めに歯科医院での治療を行うように心がけましょう。

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