口臭を改善、消すための正しく丁寧な歯磨き方法

口臭を改善・消すためには「歯磨き」が大切。そうお考えの皆さんはたくさんいらっしゃることでしょう。実際、口臭は歯周病など、主に口腔内の何らかの病気が原因となって発生している場合が80パーセント以上を占めていると言われています。

ただし、朝晩、もしくは毎食後の歯磨きを習慣としている方は数多くいても、実際に歯科医が推奨する歯磨き方法を実践している方は意外に少ないもの。ここでは「口臭予防」および虫歯予防にオススメの『正しく丁寧な歯磨き方法』をご紹介いたします。

虫歯予防は直角磨き。歯周病予防は斜め45度磨き

<「直角磨き」で虫歯を予防する >

  • アドバイス 1.
    歯ブラシの毛先が、歯の表面と「直角になるように」歯ブラシをあてましょう。
  • アドバイス 2. 
    ごく軽い力(歯ブラシの毛先が広がらないよう注意することがコツです)で、歯ブラシを動かしましょう。
  • アドバイス 3. 
    1~2本ずつを丁寧に磨いていく感覚で、歯ブラシをごく小刻
    みに動かしましょう。この時、
    5~10mmの幅を目安にブラ
    シを動かすと良いでしょう。

<「斜め45度磨き」で歯周病を予防する 

  • アドバイス 1. 
    歯肉(歯ぐき)に対して45度の角度に歯ブラシの毛先をあてましょう。
  • アドバイス 2.
    歯ブラシをペンを持つように握りましょう。
  • アドバイス 3.
    歯ブラシの毛先が歯と歯茎の境目から離れないように注意しながら、歯と歯茎の間にある「歯周ポケット」の汚れを
    かき出すイメージで、左右に細かく
    5mm幅程度に歯ブラシを動かしましょう。

自分の歯並びに合わせて、歯磨きを工夫する

  • ポイント 1.  
    前歯など、歯並びに凹凸がある場合は、歯の一本一本に
    「縦に歯ブラシをあて」毛先を上下に細かく動かしながら
    丁寧に磨きましょう。
  • ポイント 2.
    前後の歯に比べて背の低い奥歯を磨く場合は、その奥歯に
    ハブラシがよく届くよう、斜め横から歯ブラシを入れ、
    細かく動かすことで汚れを落としましょう。

日々のプラーク(歯垢)コントロールが「口臭予防」のカギ

プラークとは歯垢のことを言いますが、この歯垢は生きた細菌のかたまりです。乳白色をしているため、色や見た目だけでは歯と区別がつきずらいかもしれません。ただし、実際には細菌の温床ですから、これが虫歯や歯周病など、口臭の元となる口腔内の多くの病気を引き起こす原因菌になるわけです。

歯の裏側などを自分の舌で触ってみてザラザラした感触がある場合には、それがプラーク(歯垢)である可能性が高いと考えられます。プラーク(歯垢)は水に溶けにくい性質をしている上、粘着性を持っています。ですから、歯の表面に付着しているプラークをうがいだけで取り除くことは難しいと言えるでしょう。

プラーク(歯垢)によって歯周病に罹患すると、口臭の原因と言われる揮発性硫黄化合物を産み出す要因にもなります。この点からも、日々、『正しく丁寧な歯磨き方法』を実践することによってプラーク(歯垢)コントロールをすることが、虫歯や歯周病だけでなく、ひいては「口臭を改善・消す」ための重要なカギと言えるのです。

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プラーク(歯垢)が残りやすい場所はこんなところ!

以下は、ちゃんと歯磨きしたつもりでも、気づかないうちにプラーク(歯垢)が蓄積しやすい箇所です。歯を磨く時には、特に念入りに注意して磨くよう心がけましょう!

①歯と歯のすき間 

②奥歯の噛み合わせの部分

③歯並びに凹凸がある部分

④歯と歯ぐきの境目の部分

⑤乳歯など、生えかけの歯

就寝前の『丁寧磨き』が、効果的な歯磨きを長つづきさせるコツ!?

さて、『正しく丁寧な歯磨き方法』がわかっても、そもそも歯磨きって1日に何回すればいいの? 歯を磨くタイミングは、いつがベストなタイミングなの?など、歯磨きに関する疑問はつきません。実際、歯磨きの回数においては日に3回という説もあれば、5回という説もあります。

また、歯を磨くタイミングについても、食後30分~1時間は、酸性の飲食物や胃酸などによって歯のエナメル質が弱くなっている可能性があるため、この時間帯の歯磨きは避けた方がいいという話もあるようです。ただし、食事に酸性の強いものを食べるかどうかはその時次第でしょうし、口腔内の環境も人それぞれ。ですから、ここではあえて、食後あまり間を空けないうちに磨くことをオススメします。

また、近年の研究として、「日に3回、その都度、短時間だけ歯磨きをするよりは、日に一回だけ、『丁寧に磨く』方が、むしろ虫歯や歯周病予防(口臭予防)に効果がある」という報告もされています。就寝前のリラックスした状態で、時間をかけて『正しく丁寧な方法』で歯磨きを実践する。それが効果的で、負担の少ない口臭ケアを長つづきさせるコツと言えるかもしれません。

口臭って自分ではなかなか気づきにくいものですが、実は私たちの髪型や服装などの身だしなみと一緒で、相手に与える第一印象そのものだと思いませんか...

ただし、歯ブラシのみでプラーク(歯垢)を完全に除去するのは至難の技。特に歯と歯のすき間にはさまった食べカスや汚れは、「歯間ブラシ」や「デンタルフロス」などの補助清掃用具を上手に活用することで、より一層効果の高い口臭ケアを目指しましょう。

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定期的な歯科医院でのケアはやっぱり大切!

歯ブラシの当て方や持ち方を工夫すると同時に、自分の歯並びを考慮して、プラーク(歯垢)が残りやすいところを意識しながら『正しく丁寧な歯磨き方法』を実践する。また、歯ブラシだけでなく、「歯間ブラシ」や「デンタルフロス」などの補助清掃用具を上手に活用して、就寝前など時間がある際、日に一度は特に時間をかけて丁寧に歯を磨く。日々、これらのことを実践できれば、きっと効果の高い口臭ケアが期待できることでしょう。

ただし、それでも油断は禁物。どれだけ丁寧な歯磨きや口臭ケアを心がけていても、さすがにそこには限界があります。私が実際に歯石除去をしてもらっている歯科衛生士さんの話では、歯垢やステイン(歯についたタバコのヤニ、ワイン、コーヒー、お茶etc.によるくすみなどの着色ヨゴレ)除去など、口腔内のクリーニングの理想の頻度は3ヶ月に一回とのこと。どれほど歯磨きが上手な方、つまり上記のような歯磨き・口臭ケアに気を使っている方でも、6ヵ月が限界とのことでした。

口腔内の環境や歯の質は、個々人によって違います。3ヵ月~6ヵ月を目安に、定期的に歯科医院での口腔内の健康チェックならびに歯のクリーニングなどを行うことで理想の口腔内環境を維持し、口臭の発生防止に努めたいものですね。

なお、ご自身の口臭がどの程度のものなのかを調べたい、という方には、歯科医による専門的な無料口臭チェックがオススメです。本格的に口臭ケアに取り組みたいなら、やはり専門医への相談が一番ですね。

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