口臭防止・改善のほか、健康寿命も左右する唾液の分泌量

実は唾液の分泌量は口臭を防止・改善するほか、私たちの健康寿命をも左右するほど重要な役割を担っています。言い換えるなら、「唾液の分泌量」が担っている役割「虫歯」「舌苔(ぜったい)」「歯周病」「ドライマウス」など、口腔内のトラブルが原因で起こる口臭を予防・改善することだけではないのです。

そもそも唾液は口腔内を抗菌・浄化して清潔に保つことのほか、酸性化しようとする口腔内を中性に戻す働きをするなど、実にさまざまな役割を担っています(【唾液が担うさまざまな役割】はこちらから)。

唾液の分泌量の低下によって口腔内が乾燥すると、「嫌気性(けんきせい)」といって酸素がない状態を好む口腔内のさまざまな細菌が、一気に増殖しやすい環境になります。すると、「虫歯の穴」や歯と歯肉の隙間の「歯周ポケット」、もしくは「歯垢」に潜む細菌群が口腔内の食べカスを溶かし、その際、卵や魚の内臓が腐ったような悪臭を発生させ、これが強い口臭のもととなるのです。

口臭があると気になって、人とのコミュニケーションがうまくいかないばかりか、人間関係に支障をきたす恐れさえもあります。また、中でも接客や営業のお仕事に就いている方の場合は特に、仕事の効率や成果にも悪影響を及ぼしかねません。そんな時は、まずは一刻も早く「唾液の分泌を促すための対策」を取ることで、口臭予防、口臭改善、口臭消臭に努めることをオススメします。

一方で、唾液の働きによって支えられている「口腔内の環境の良し悪し」は、実は私たちのその先の「健康寿命をも左右する」と言われています。普段、身体の調子や健康に気を使う方は多くいらっしゃっても、口腔内の環境がそれほど重要なものであることをご存知の方は少ないのではないでしょうか?

これは、口は生きるための栄養素を体内に取り入れるための重要な「食べ物の入口」であると同時に、「病気の入口」にもなりうる、ということを意味しています。だからこそ、その入り口である口、つまり口腔内の環境を良い状態に保つことが、身体全体の健康を守るうえで実に重要なことでもあるのです。

実際、昨今では生活習慣病の一つとして知られる「歯周病」に罹患した人は、「心臓病」「循環器疾患」「糖尿病」などをはじめとするその他の疾病に罹患する率が高い、という研究結果が数多く報告されています。つまり、「歯周病」がもたらすその他の生活習慣病への影響力の高さが、次第に明らかになってきているのです。

歯周病は口臭を引き起こす元となる病気の一つ。ですから口臭を消すためには、まずは歯周病をきちんと理解することが大切です。 歯周病とは、正...

【生活習慣の見直しで目指す「口臭予防」と健康生活】

上記のことからもわかるとおり、「口臭予防」だけでなく身体全体の健康、および今後の私たちの健康寿命を担う口腔内の健康は、充分な量の唾液の分泌によって支えられていると言っても過言ではありません。
ですから、日々を健康に暮らすためにも、充分な量の唾液の分泌を保つことが必須であると言えるのです。

以下では、ちょっと意外?!なことも含めて、唾液の分泌を促すのに効果的な事例をご紹介します。

1 食事をよく噛んで食べる

実に単純なことのようですが、これが最も身近で簡単にできる、非常に大切な生活習慣です。実際、食べ物をよく噛んで咀嚼するほど、唾液の分泌量はアップします。ですから、食事の際は「よく噛むこと」を意識しながら食べる習慣をぜひ身につけましょう。

2 間食代わりに、果物などをよく咀嚼して食べる

食間など、空腹を感じた時は「生理的口臭」が発生しやすくなる傾向にあります。果物をよく咀嚼しながら食べることによって、小腹を満たすと同時に唾液の分泌を促すことができます。

3 シュガーレスガムを噛む

仕事中など、休憩を取ったり果物を食べたりする余裕がない場合は、シュガーレスガムがオススメです。ガムを噛むことが顎の運動となり、唾液の分泌を促してくれるのです。人前や職場の環境などによってガムを噛みづらい場合には、口の中で飴を舐めるように静かにコロコロと転がしましょう。それだけでも、唾液の分泌を促すのには充分な効果が期待できます。

4 酸味のある食べ物を食べる

レモンやかんきつ類、梅干しなど、酸味のある食べ物は唾液の分泌を促すのに効果的です。時間や環境が許さない場合は、小さな梅干しを一粒、アメやガムの代わりにお口に放り込めば、それでOK!簡単、お手軽に唾液の分泌量がアップできます。

5 水分補給をマメに行う

たとえ職場や人前であっても、誰の目から見ても自然で、さほどの気遣いの必要もなく実践できる方法といえるでしょう。口腔内を常に潤すことによって、嫌気性の細菌が増殖するのを抑制します。シュガーレスのお茶やミネラルウォーターなどが、虫歯予防としてもオススメです。

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6 意識的に「話す」ように心がける

この事例を見て、中にはちょっと意外に思う方がいらっしゃるかもしれません。実際、口臭を気にしている方は、人と話すことに億劫になりがちなものです。しかし、「話さないこと」は口臭予防や口臭改善としては逆効果。長いあいだ口を閉じていることで口腔内が乾燥、唾液の分泌量が減少してしまい、細菌が発生しやすくなって「口臭の発生源」となってしまうからです。

また、自分の口臭を気にしするぎることがストレスになると、ネバネバした濃度の濃い唾液が分泌されやすくなり、やはり口腔内の乾燥につながってしまいます。できるだけリラックスした気持ちで、口をよく動かすようにして人との会話を楽しみましょう。

7 朝食を食べる

これは言い換えれば、3度の食事を抜かずにしっかりと食べるということでもあります。食事には食べ物をよく噛むことによって唾液腺を刺激し、唾液の分泌を促す効果があります。また、食べ物と一緒に口腔内の細菌を飲み込む、つまり胃に流し落とすことによって、口腔内を浄化する作用もあるのです。

一方で食事を抜いてしまうと、飲食物が口腔内に取り入れらない時間が長くなります。すると、唾液の分泌量が低下して口腔内が乾燥。口臭が発生しやすくなってしまうのです。

8 口呼吸を避ける(鼻呼吸を心がける)

口呼吸をすれば、口腔内は必然的に乾燥しやすくなります。口腔内に常に空気が取り込まれる状況下では、唾液も蒸発しやすくなってしまうためです。これを避けるには、口呼吸をやめて鼻呼吸にするのがベスト。ただし、風邪や鼻腔系の疾患で鼻呼吸ができない場合は、マスクを着用するのがオススメです。また、意識的にコマメな水分補給を心がけて、口腔内の乾燥を防ぎましょう。

9 規則正しい生活を心がける

そもそも唾液は、交感神経と副交感神経の2種類の自律神経のバランスが保たれている場合に、充分な量が分泌されます。そしてこの自律神経は、規則正しい生活を送ることによってそのバランスが保たれているのです。

一方で、夜更かしによる寝不足や暴飲暴食、また食事を抜くなどの不規則な生活が続くと、交感神経が優位になることによって自律神経のバランスが崩壊。ネバネバとした濃度の濃い唾液が分泌されやすくなり、それが原因で口臭が発生しやすくなってしまいます。

以上のように、さまざまな生活習慣や行動が、いろいろな面で唾液の分泌に影響を及ぼしています。ただし、ほんのちょっとした気遣いによって唾液の分泌を促したり、改善したりすることも可能ですから、ぜひ実践したいものですね。

また、唾液の分泌を促すことによって「口臭予防」「口臭改善」および、健康な生活を目指すための簡単エクササイズも以下のページでたくさんご紹介しています。

口臭を改善・予防するには、日常の生活習慣を見直すことによって充分な量の唾液の分泌を促すことが実に効果的です。 ただし、充分な量...

ご興味のある方は、こちらもぜひ実践してみてくださいね。

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